メディカルヘア外来頭皮湿疹

頭皮湿疹

頭皮湿疹・皮膚炎の原因と特徴

頭皮に湿疹ができる原因は様々ですが、以下が代表的な頭皮湿疹の原因です。
頭皮湿疹の各種類により対処法は当然違ってきます。
間違った対処法は頭皮湿疹が悪化する場合もある為、注意が必要です。

 

①脂漏性皮膚炎

カサカサとしたフケが多い、頭だけでなく額や鼻のまわり(いわゆるTゾーン)、髪の生え際などがベタついたり、
赤くなったり、かゆみを伴う場合は、脂漏性皮膚炎の可能性があります。
脂漏性皮膚炎は、頭皮、鼻の周り、額、耳などの皮脂の分泌が活発なところに起こりやすいといわれています。

悪化因子として、皮膚常在菌(皮膚常在菌・マラセチア属の酵母菌:皮膚に住み着いている細菌のこと、普段は皮膚のバリア作用を助ける働きをしています。)がその脂によって異常に繁殖することで、皮膚に刺激を与えて炎症を起こしている状態です。

 

②皮脂欠乏性皮膚炎(頭皮の乾燥が原因の湿疹)

頭皮もお肌の一種なので当然バリア機能は存在します。
顔のお肌と同じく、過度なシャンプーなどによって頭皮が乾燥すると、このバリア機能が低下してしまいます。
特に空気が乾燥する冬場などに、頭皮の乾燥を放っておくと、シャンプーなどの刺激で湿疹・皮膚炎が発症し、かゆみや赤みが生じることがあります。この頭皮の乾燥による頭皮湿疹は、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の方に多く見られます。

 

③アトピー性皮膚炎

アレルギー反応が原因で起こる皮膚炎です。特に眼のまわり、肘や膝の裏、耳などに湿疹が現れるのが特徴です。
皮膚が乾燥することで炎症を起こりやすくなります。従って頭皮の乾燥が頭皮湿疹の原因になります。

 

④接触性皮膚炎

接触性皮膚炎は、俗に言われれる「かぶれ」です。
細かく分類すれば、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性皮膚炎に分かれます。
前者は植物や虫の刺激や毒素などの刺激物が直接肌に触れる事で発症します。
後者はアトピー性皮膚炎と類似している為、湿疹だけでは区別するのが困難です。


しかしその発症する過程に違いがあり、
アレルギーの原因である物質に「繰り返し触れる」事で発症するという特徴を持っています。
刺激のある物質あるいはアレルゲン(アレルギーの原因になる物質)に頭皮が接触することによって、皮膚に刺激を与えて炎症を起こしている状態です。

具体的にいえば、シャンプーやリンス、トリートメント、整髪剤、カラーリング剤、マニキュア、白髪染めなどが原因物質となっている場合があり、繰り返されるアレルゲンの被曝によって頭皮湿疹が徐々にひどくなることが特徴となります。

 

かゆみの原因と対処方法

①頭皮の汚れ
頭皮のかゆみの要因の多くは「頭皮の汚れ」が大いに関係しています。かゆみが発生する季節は暑い夏に多く見られます。また、汗をかいた後、頭皮が蒸れることによってかゆみが発生します。
大量に汗をかいた時に頭皮の毛穴に汗が溜まり、乾いた後に頭皮にフケが浮いてくることでかゆみの原因になりますので、頭皮の環境を清潔に保つ必要があります。

②シャンプーのし過ぎ・すすぎ不足
髪の毛を大切にする女性に多く見られるのがシャンプーのし過ぎです。
また、抜け毛を気にするあまり、髪を洗い過ぎることで頭皮の皮脂が不足し、頭皮の乾燥を引き起こすことでかゆみが発生します。
髪の毛をシャンプーした後、シャンプー剤やリンスやトリートメント、コンディショナーなどのすすぎが不十分で頭皮のかゆみ(接触性皮膚炎の原因)を引き起こすこともあります。

ストレス
ストレスや生活習慣が原因で頭皮のかゆみが発生することもあります。また、緊張で汗を「かく」ことが頭を「かく」ことにもつながり、かゆみを引き起こす原因を作ることもあります。
睡眠不足や食生活の乱れは頭皮の環境を悪くしますので、規則正しい生活・適度な運動や趣味を持つことを心がけましょう。生活習慣(過食、多飲・刺激ある食べ物)を見直し、健康的な生活を送ることが頭皮にベストな環境を作ります。

 

 

・自宅でできる対処方法
頭にかゆみのある場合には、水で頭を洗うか、適切にシャンプー・リンスを洗い流し、ドライヤーを遠くから当てて乾かしてください。
また、刺激の強いシャンプーやリンスは刺激の少ないものに変えることも大事で、
当院では科学的データの裏付けがしっかりしているNOVまたはCellnewをお勧めしています。

 

・当院で行う治療
ビタミンBの欠乏が頭皮湿疹を悪化させる場合があるので、当院でお勧めしている治療(注射・点滴)は、
ビタミンB1、B2、B6を含む注射・点滴を行うことで、表面に出ている湿疹だけでなく、内側から炎症を起こしている皮膚の安定化させる治療を行うが出来ます。
特に脂漏性皮膚炎では、かゆみや赤みなどの炎症が強い場合には、ステロイドの塗り薬を使用しないといけない困難例が多いですが、場合によっては抗真菌剤も併用します。
一方、乾燥が原因の頭皮湿疹の場合は、保湿治療が行い、頭皮を潤わせるための漢方薬の処方も行うことが出来ます。

頭皮湿疹のかゆみは頭皮を掻くと徐々に進行し、広範囲に拡がっていきますので、
頭皮のかゆみが止まらない・かさぶたが出来てしまう場合は、抗ヒスタミン薬の内服も処方することがありますので、ご相談ください。

 

頭皮湿疹・皮膚炎の注意点

フケやかゆみが気になるからと、過度にシャンプーをすることで、悪化する可能性があります。
洗髪は1〜2日に1回とし、すすぎ残しがないよう、しっかりと洗い流すようにしてください。
また、整髪料やトリートメントなど、刺激を感じるようであれば、すぐに使用を停止しましょう。

自己流の治療を行うと、更に症状を悪化させる可能性があります。
ヘアケアを見直しても症状が治らない場合は、自己流の処置をせず、早めに受診するようにしてください。

頭皮環境を健全に保つことは、薄毛・抜け毛にとっても大切です。
もし薄毛・抜け毛の対策をしたいと思っていても、これらの症状が出ているのでは髪の毛にとって良くありません。
まずは頭皮環境を健全な状態にして、それから育毛ライフを送りましょう。

 

最後に、

このページを見られた方は、市販の内服・外用薬でも治ることが出来ていない方ではないでしょうか。

数か月で治ればいいですが、数年単位で治らないことも多くあります。

困ったときは、悩まずに、当院にご相談ください。

 


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