分け目注射

分け目注射を考えた背景 

当院では全体的なAGAの治療に対して、HARG療法という毛髪再生メソセラピーをお勧めしていましたが、「分け目部分だけしてほしい」と多くのご相談があったことから、女性の方々のニーズに応えて、価格を抑えて分け目注射を始めました。もちろん、男性の方でも実施できます。

ご相談と説明 

「最近、髪の毛の分け目が広がってきた」「なかなか髪型が決まらない」という悩みの相談があります。

髪の分け目が薄くなる原因は、①長い期間に同じ分け目にしていたことによる負担、②髪のボリュームが少なくなることが原因です。分け目が薄くなってくると、全体的な薄毛に見えることもしばしばあります。

髪の分け目が目立ってくると、実年齢より老けて見られることがあります。見た目の若さを思う気持ちは女性共通で、早めの対応が大事です。

AGAの内服治療は基本的に維持が目的になりますが、発毛・育毛の目的なら毛髪再生メソセラピーを併用することが重要になります。

分け目注射 

当院での分け目注射は、MINOX(イタリアで開発)、メソライン(フランスで開発)または両方の3種類の注射液を用いて直接頭皮に注入して発毛・育毛を促します。

分け目注射は、毛髪再生メソセラピーの一種で、31G(ゲージ)というインスリンの針に使う細い針を同等の注射針を用いて薬品を頭皮に直接注入し、治療効果を得る治療方法です。

薄毛が気になる分け目の部分に直接注入するので、飲み薬等の治療に比べ、効果的に早く生やしたい部位に薬を行き届かせることができます。

月2〜4回の治療を連続3クール(3か月間)行い、その後、必要に応じ1〜3か月ごとに1回の治療を行います。毛周期(ヘアサイクル)の関係から、3〜6ヶ月程度で変化を感じられる方が多いようです。

MINOX分け目注射とは 

MINOXの主成分であるミノキシジルは、内服薬でもよく知られるほどポピュラーな成分です。作用としては血管を拡張させ、血流をよくすることで、薄毛治療に効果があります。

同じミノキシジルでも、内服薬の場合、全身の毛根に分散されてしまうので作用が軽減したり、反対に、全身の毛が濃くなってしまうなどの欠点があります。また、頭皮に塗るローションタイプの薬では、塗布するだけでは流れてしまうのであまり効率的ではありません。

分け目注射は、適応の範囲へ直接頭皮に注入するため、塗布と比べ、発毛のスピード・効果が違います。脱毛をストップさせ、発毛効果がある成分を直接頭皮に注入することによって、薄毛・抜け毛を治療します。

メソライン分け目注射とは 

正確に言うと、メソラインヘア注射液になります。主な成分としては、植物幹細胞ブースタ ー、コエンザイムQ10、アミノ酸、ヒアルロン酸、銅ペプチドなどがあります。

それぞれ説明すると、植物幹細胞ブースタ ーは、幹細胞を刺激することで毛包器官を再生を促し、 VEGFを刺激することで血管新生を改善させます。コエンザイムQ10は細胞に必要なエネルギーの産生と維持を促進し、頭皮も含めた血流を促すことで丈夫な毛髪を育てる役目を持ちます。

アミノ酸は、L-アルギニン、L-リジンが用いられ、これらのアミノ酸は毛髪のために重要です。血流からアミノ酸の供給を絶え間なく受けることで毛包は発毛を維持し、毛髪繊維を生成する能力を改善させます。

ヒアルロン酸は、潤滑作用、水分補給作用によって毛髪が成長しやすい環境を整えます。

最後に、銅ペプチドは聞きなれないかもしれませんが、AGAの原因のひとつ、男性ホルモンの悪玉化をすすめる還元酵素「5αリダクターゼ」の活性を阻害し、抗脱毛作用を促します。どこかで聞いた単語と思います。このペプチドは、プロペシアより効果的という報告もあります。

まとめ 

薄毛の方は、ヘアサイクルの中でも特に退後期が早くなっています。当院では、「守り」と「攻め」の2つの治療を同時にすることを勧めています。

退後期の周期を遅らせるために内服薬(当院ではザガーロ)を内服していただくことで、抜けなくてよい現在ある毛髪を維持させるという「守りの治療」を行います。また、毛髪再生メソセラピーは、育毛・発毛を促進させる「攻めの治療」になり、注射と内服を行うことで、AGAに対する効果を補い合い、強い発毛力を持続的に復元していくことが期待して実施しています。

デルモペン(オプション) 

Dermopenは、2つの単語「Derm」と「pen」の2つの組み合わせから作られています。Dermとは「皮」の語源を持ち、英語でいうところの「skin」です。ほかのメーカーでは、Dermapen(ダーマペン)と表記しているところもありますが、どちらも同じ意味です。

さて、デルモペンとは皮膚または頭皮に対して垂直に穴を開ける医療器具で、当院のデルモペンは36本のマイクロ針を用いています。頭皮に穴(メカニカルホール)をあける深さについては、0.25mm単位で最大2.5mmの深さに調節しながら細かな治療することが可能であり、また、最大1分間に約8,000回のスピードで行うことができますので、1分間に8,000回/分×36本/回(288,000ヵ所)と高密度のメカニカルホールを作ることができます。

デルモペンを用いたメリットとしては、当院の分け目注射では、手打ちを実施しているため5か所から15か所程度となるため、より効果を高たい方にデルモペンをお勧めしています。

さらに、詳しく説明すると、高密度に穴があいた頭皮に注射液をよりよく浸透させることができることから、より短時間で治療効果を引き出すことが期待でき、また頭皮を刺激するため、育毛に重要な頭皮の血流改善にも効果的です。ダーマローラー治療に比べ痛みや出血が少なく、針が極細なため、お肌への負担が小さく、回復がとても速いのが特徴です。

当院では、デルモペンを併用した分け目注射のオプションという位置付けになり、「デルモペン」という器械を用いたオプションが選択ができます。そのほか、デルモペンは、頭の皮(頭皮)だけでなく、針の深さを調節することで、顔にも実施できる優れた器械です(後日、スキンメソセラピーで書きます)。

料金 

 分け目注射
 ①MINOX②メソライン①+②
デバイス手打ち
所要時間30分〜60分
成長因子の種類×
通院回数の目安(1クール)8回
治療期間月2回の間隔で、約3ヵ月
メインテナンス期1〜3か月ごとのメインテナンス
料金1回分
パピュール法11000円22000円16500円
デルモペン法(オプション)8000円

*価格は税込みの金額です。別途診察料があります。

*注射液は、1mlになります。

診察の流れ 

予約(ネット予約か電話予約)
受付
診察・頭皮ケア:写真撮影を行います。

治療:注射針のチクっとした痛みがあります。
終了:ダウンタイムは特になく、整髪して、そのままお帰りいただけます。
治療後:複数回実施することによって、より効果を実感することができます。

治療の対象者 

こんな方におすすめです

  • 発毛・育毛効果を早く出したい方
  • 薄毛が気になる箇所に直接的な対策をおこないたい方
  • 薄毛の予防をしておきたい方
  • 薄毛治療用のシャンプーや塗り薬で効果を実感できない方

治療ができない方

  • 薬剤アレルギーが出る可能性があります。
  • 妊娠中・授乳中の方は治療することが出来ません。

施術前および施術時の注意事項 

施術当日は施術部位の清潔を保つため、当日か前日夜には洗髪を済ませてください。整髪料などは使用せずにお越しください。帽子など頭皮の保護が出来るものがあればお持ちください。
施術後について、頭部は赤みや内出血が生じにくいと言われていますが、注射を数カ所行ないますので内出血の可能性があります(程度には個人差があります)。その際は注入後に冷やしますのでご安心下さい(冷やすことで赤みが軽減されます)。

施術後の注意事項 

注射当日は注入部位に触れたり、こすったりしないで下さい。シャワー・入浴は、当日より可能ですが、長時間の入浴・サウナ・飲酒・激しい運動はお控えください。施術後24時間は洗髪を控え、整髪料、外用薬も使用しないでください。数日後、頭皮からフケ状のようなカサブタが剥がれ落ちてくる場合があります。洗髪時は爪をたてないよう、指の腹で優しく洗ってください。治療スケジュールが終了するまではカラーリング、脱色、パーマなどはお控えください。

Q & A 

Q 1 施術回数は何回くらい必要か

A1 基本的には、8回を1クールとしていますが、個人差がありますので、経過を診ながら必要に応じ治療していきます。

Q2 毛髪再生メソセラピーで用いる薬液の成分について

A2 当院ではMINOX、メソラインヘアを使用します。

Q3 安全性は大丈夫なのか

A3  当院では、医師がしっかりとカウンセリングさせていただき、患者さまの肌体質なども確認させていただいたうえで安全な治療しています。処置後、自宅に戻られてから体調変化等が見られた場合は、すぐご連絡ください。

悩む前に、ご相談ください。 

ライフスタイルの改善、髪によい食事をとる、髪型の分け目を変えるなど自分でできることはまだあると思いますが、もう一つの手段として、分け目注射をご検討ください。

悩みすぎる前に、ご相談を。