男性不調外来

男性不調外来開設への思い

「男性更年期」という言葉があることをご存じでしょうか。
更年期障害の外来といえば、女性のための専門外来を容易に想像することができます。

また、総合病院のような大きな医療機関から近くのクリニックまで、気軽に受診することができます。
反対に男性に特化した「男性更年期」の専門外来またはメンズヘルス外来の数は、まだまだ少なく、さらに普及活動が進んでいないことから認知度が低いのが実状です。

そのため、「男性更年期障害」を疑って受診する患者さんがとても少ないことに気づきました。

一般に、男性外来を受診する理由で最も多いのは、勃起不全(ED:Erectile Dysfunction)になります。性に関連する悩みであることから、泌尿器科の先生が男性外来を主に担当するようになりました。次に多い主訴は、男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)になります。頭皮の疾患であることから、皮膚科の先生が多く診察されています。

男性外来といえばEDもしくはAGAの治療を希望する患者さんが多いため、それ以外の「不調」を持つ男性の患者さんは、どこに相談すればよいのか分からなくなっています。男性の生涯を通して、または、ある時期・ある時点における「不調」と感じてしまった時に、どこに受診すればいいのでしょうか。EDやAGAのような男性外来以外の「不調」をもつ患者さんが、気軽に相談できる外来がしたいと考え、男性外来ではなく、「男性不調外来」と命名し、診察を始めました。

当院の男性不調外来の対象患者


男性更年期障害の原因には男性ホルモンの低下があり、つまり、テストステロンの量が関連しているといわれています。
テストステロンは一般的に20歳台にピークに達しその後徐々に減っていきますが、その減少が強いと更年期障害を起こしやすくなります。男性の更年期障害による症状は多種多様で主な症状があります。当院では男性不調を4つのカテゴリーで分けています。



気力
落胆、抑うつ、イライラ、不安、自己中心的、神経質、不安、気分が落ち込む、短気で怒りっぽくなった、発汗、ほてり、めまい、睡眠障害、夜間に目が覚めて眠れない
体力
筋力の低下・筋肉痛、疲労感、筋肉量の減少、内臓脂肪の増加、皮膚がたるむ、シワが出てきた、骨が脆くなった、関節痛、筋肉痛、手足の冷え
知力
興味・意欲の減退(仕事に燃えない)、パフォーマンスの低下、記憶注意力低下、集中力・判断力・記憶力が低下した、疲れやすい
性力
性欲低下、勃起障害、射精感消失、頻尿、性欲が低下した、朝の勃起が見られなくなった


治療までの流れ

問診、質問票、検査所見などにより総合的に診断されます。

質問票はLOH症候群の重症度を知る指標(Aging Males' Symptom(AMS) rating scale)が重要です。
その他、
LOH症候群の方の大部分が訴える勃起障害に対してIIEF-5(International Index of Erectile Function 5)、
排尿の状態を知るためにIPSS(International Prostate Symptom Score)などを必要に応じ使用します。

検査としては、身長、体重、血圧などの身体所見のほか、血液検査(一般検査、ホルモン検査)などを行います。
ホルモン検査は特殊な検査であり採血時間が重要になってきます。


採血検査は、午前11:00頃に測定を行いますので、朝ごはん、昼ご飯を食べずに受診してください。
※男性更年期障害質問表(AMSスコア)

当院の男性外来の流れ

当院の男性不調外来は、すべてが自費診療になります。
初診料5000円、再診料2500円以外に、検査、内服・注射を希望される方は別途費用がかかります。

初回治療相談は、完全予約制になります。それ以外の治療は下記スケジュール通りです。


治療をご希望の方は、お電話またはメールにてお問い合わせください。 

採血について

男性不調外来では、問診以外にも採血検査を重要視しています。
正確な値を求めるためには、患者さん自身にもご協力を必要とします。

• 正確な男性ホルモン値を測定するためには、採血を午前中に行わなくてはなりません。
 (採血のみの場合は火・木曜〜土曜日12:00まで受付、日曜日は実施していません
• 前日の暴飲・暴食・飲酒は避けてください。
• 十分な睡眠をお取りください。
• 心臓病・高血圧のお薬を服用されている方は、当日7:00までに少量の水で服用後、採血を受けてください。
• 糖尿病の薬やインシュリンの投与が必要な方、その他の薬を常用されている方は前もって主治医にご相談ください。


検査後の治療方針

 

男性ホルモンの値によって、治療方針が異なります。

・軽度の方
内服治療を行います。
→サプリメントを中心とする投薬等を行います。
→症状に合わせた治療を検討します(ED治療、AGA治療など)

・中等度の方
→サプリメント・内服による治療
→希望がございましたら顕著な中等症以上の方は、男性ホルモンの補充療法を行っています。

・重度
→サプリメント・内服による治療
→男性ホルモンの補充療法を積極的に行っています。

テストステロンの主な作用

• 骨や筋肉の発達を促し、内臓脂肪を抑え、男性的な体型を作る
• 精子を作って性欲を高める
• 判断力や理解力、記憶力などの認知能力を高める
• 免疫力や骨量を保つ
• 動脈硬化を防ぐ
• 皮膚の潤いを保ち、皮膚の弾力成分であるコラーゲンを維持する

男性ホルモン補充療法の注意点

男性ホルモン補充により、前立腺癌、乳癌、前立腺肥大症を発症させることはありませんが
Dihydrotestosteroneや Estradiolが上昇することで、増悪させることが報告されています。

それゆえ、前立腺癌・乳癌、高度排尿障害の前立腺肥大症では禁忌となっています。


肝機能検査や前立腺のチェックを治療前と治療中に検査を定期的に行う必要があります。
また、男性ホルモン補充療法中に赤血球増多症をきたすことがあり一般血液検査でチェックする必要があります。
睡眠時無呼吸症候群の副作用が報告されているため、いびきや肥満などにも注意が必要です。

 

男性ホルモン補充療法の注意点2

ホルモン療法が施行できない、あるいは施行時に注意を要する疾患があります。

①今後も妊娠または妊娠を希望する場合(精子の数が減少する報告があるため)
②血栓性静脈炎や肺塞栓症およびその既往がある場合
③心臓疾患、腎臓疾患およびその既往がある場合
④肝臓障害のある場合
⑤癌の診断がある場合
⑥抗凝固剤を服用している場合
⑦てんかんのある場合
⑧糖尿病患者、血糖下降剤を服用している場合

ホルモン療法を施行中、望ましくない副作用の発現が認められる可能性があるので、定期的な検査が必要です。

*異常値が出た場合、中止することがあり、ご希望に添えないことがあります。

最後に

女性と同じように男性にも更年期障害があります。
しかし、あまり知られていないため、
更年期症状に苦しんでいても周りの人からは「さぼっている」「やる気がない」等に見られてしまい、
病気以外のことでも苦しんでいる方が多くいらっしゃいます。

 

内服治療・ホルモン補充療によって男性ホルモン値の上昇により、活力が戻ってくる患者さんはいます。
当院ではテストステロン補充を始めたからと言って、必ずしも 一生涯、継続し続けなければならないと考えていません。

しかしながら、中止後、治療の再開を希望する患者さんが存在することも事実であり、
治療の継続についても、しっかり話し合っていきましょう。


当院では、男性不調外来では、男性が充実した日々を送るための治療に取り組んでいます。
 


男性ホルモンの注射に関しては、性同一性障害

当院は、成人(20歳以上)のGID(性同一障害)の患者さんに対してもホルモン療法にも取組みを行っています。

性同一性障害(gender identity disorder (GID)の患者さんにも行うことができますが、戸籍が女性である方は主治医からの紹介状が必要です。

また、戸籍が男性の場合には通常の男性不調外と来同様の定期的な採血を必要とします。

お気軽にお問い合わせ下さい。(当院は、すべて自費診療になります。)

質問、ご不明点がある場合は事前にお問い合わせください。


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